ラスベガスと聞いて、ワインを思い浮かべる人はそれほど多くないかもしれません。世界的なホテルやカジノ、ショー、レストランが集まるラスベガスですが、実は中心部から少し足を延ばしたHendersonには、ラスベガス初の都市型ワイナリーとして知られる「Vegas Valley Winery」があります。今回、ラスベガス滞在中に実際にVegas Valley Wineryを訪問してきました。ナパ・ヴァレーやマーガレットリバーのように広大なブドウ畑が広がるワイナリーとはまったく異なり、ここで楽しめるのは都市の中でワイン造りを行う「アーバンワイナリー」ならではの体験です。
この記事では、Vegas Valley Wineryの特徴や歴史、ラスベガス中心部からのアクセス、実際に訪れて感じた雰囲気などを、現地で撮影した写真とともに紹介します。
Vegas Valley Wineryとは?

Vegas Valley Wineryは、ネバダ州Hendersonにあるワイナリーです。公式サイトでは「The First Winery in the Las Vegas Valley」を掲げており、ラスベガス周辺におけるワイン文化の先駆的な存在です。現在もワインのテイスティングだけでなく、ワイン教育やイベントなどを行っています。その背景には、ネバダ州の法律があります。かつてネバダ州では人口10万人以上の郡でワイナリーを運営することが認められていませんでしたが、2015年の法改正によって状況が変化。これを契機としてVegas Valley Wineryが誕生しました。Vegas Valley Wineryのルーツとなったのが、ワイン造りを学べる「Grape Expectations」です。創業者たちは2000年代からHendersonでワイン造りの教育に取り組んでおり、その経験を背景にVegas Valley Wineryへと発展しました。公式サイトによると、現在のワイナリーではブドウの破砕・圧搾から瓶詰めまでのワイン造りを現地で行っています。
「ラスベガス産ワイン」=ラスベガス産ブドウではない
Vegas Valley Wineryを理解するうえで面白いのが、ワインが造られる場所とブドウの産地の違いです。「ラスベガスのワイナリー」と聞くと、ラスベガス周辺にブドウ畑が広がっている姿を想像するかもしれません。しかしVegas Valley Wineryは、いわゆるアーバンワイナリーに近い存在です。過去の取材ではカリフォルニアやオレゴンからブドウを調達する一方、ネバダ州内で栽培された果実も利用してきたことが紹介されています。仕入れたブドウから、実際のワイン造りをHendersonで行うというスタイルです。そのため、ナパ・ヴァレーなどの「ブドウ畑を巡るワイナリー観光」とはかなり違います。
広大なヴィンヤードではなく、ラスベガスという都市で実際にワインを造っていること自体がVegas Valley Wineryの面白さです。
Vegas Valley Wineryでの体験



店内はまさに落ち着いたワインバーのようなイメージで、スタッフの方もフレンドリーで丁寧な接客で好印象でした。
テイスティングメニューは大きく「White Tasting」「Mixed Tasting」「Reds Tasting」の3種類。白・ロゼ中心のWhite Tastingと、白から赤まで幅広く楽しめるMixed Tastingは各$15、赤ワイン中心のReds Tastingは$18となっています。私は今回Mixed Tastingをチョイスしてみました。
Vegas Valley Wineryで楽しめるワイン
ワイナリーではカベルネ・ソーヴィニヨンなどの国際品種だけでなく、ヴィオニエ、プティ・ヴェルド、サンジョヴェーゼを使ったスパークリングなど、多様なスタイルを扱っています。





ラスベガス中心部からのアクセス
Vegas Valley Wineryはラスベガス中心部ではなく、南東側のHendersonにあります。所在地は7360 Eastgate Rd Ste 123, Henderson, NV 89011。公式サイト自身も初訪問では場所が少し分かりにくいと案内しており、観光地というより工業・商業エリアにある都市型ワイナリーという雰囲気です。中心部からは車で向かうのが現実的です。過去の現地取材でもストリップから約20~30分と紹介されています。
実際に訪れて感じたVegas Valley Wineryの魅力
Vegas Valley Wineryを訪れて特に印象的だったのは、一般的にイメージする「ワイナリー」とはまったく違うことです。目の前にブドウ畑が広がるわけでも、豪華なシャトーがあるわけでもありません。しかし、カジノや巨大ホテルのイメージが圧倒的に強いラスベガスで、実際にワインを造り、地元の人たちがグラスを傾けている。その光景自体が非常に新鮮です。ラスベガス旅行でワインを楽しむなら、ストリップにある高級レストランやワインバーという選択肢もあります。一方でVegas Valley Wineryは、「ラスベガスのローカルなワイン文化を体験する」場所。有名産地のワイナリー巡りとは違った面白さがあり、何度かラスベガスを訪れて定番観光とは少し違う体験をしてみたいワイン好きには、興味深い立ち寄り先だと感じました。

